うつ

自分の話。

自分の経歴

自分はwebコーダーの仕事をしています。
デザイナーさんが作成したデザインデータを元に、実際のサイトを作成するコードを書いていきます。

元々はデザインに興味があったのですが、imacで仕事をしている友人がカッコよく思えてwebデザイナー養成学校に通いました。

しかし、転職では即戦力が求められる為、未経験から雇ってくれる会社はなかなか見つからず、15社受けて全滅。
もう諦めて実家に帰ろうか、と思っていた矢先、16社目に受けた会社は面接がなく、そのまま採用されて晴れてwebデザイナーとして働く事になりました。

仲間が沢山いてやりがいを感じ始める。

採用された会社は中小企業の営業会社でした。
そこでweb制作チームとして配属されました。
同じように未経験として採用された同期が4人いました。
みんなwebの事が分からないので切磋琢磨して仕事を覚えていきました。
歳も近く、飲みに行ったり、webの技術を話し合ったり、レベルは低いものの情報共有しながら友達のような関係で働いていました。

この会社でコーディングの基本を覚えていきました。
居心地が良く、6年居ましたが、次第に
このぬるま湯に使ったままで良いのだろうか、、?
と感じ始め、スキルアップを図る為転職する事にしました。

2社目のweb制作会社へ転職

今度は小さな会社でした。
広告代理店から取ってくる仕事が主でした。
これが前職と違って忙しい。

12時間労働は当たり前、酷いと徹夜、休日出勤もしていました。

しかし上司や仲間に恵まれ、新しい事も覚えられる環境もありました。
仕事はキツいものの、環境は緩かったので、ストレスを怒りに変えて気合で乗り切っていました。

しかし、こんな生活を2年続けた時思いました。

こんなめちゃくちゃな仕事のやり方では身体が持たない。。
スキルはもうあるし、大手のweb制作会社に行ってちゃんとした仕事がしたい。

3社目、念願の大手web制作会社へ

そこはweb制作では大手企業でした。
面接時に会社の雰囲気を見せて貰う為社内見学させて貰ったのですが、400人いるワンフロアで誰も喋らず黙々と仕事をしていました。
聞こえてくるのはキーボードを叩く音だけ。

自分がこれまで働いた会社の雰囲気とは全然違う緊張感が張り詰めていました。

これが大手か。

自分はブラック企業で働いてきたのでちゃんとした会社ってこんな感じなのか。

と、ここで刷り込まれました。

無事内定を受け取る

部署に配属されて2週間程は仕事がほぼありませんでした。

マシンの環境設定や、膨大なナレッジ。
そんなことを覚えたりの日々。
残業もせず定時で帰宅。
しかし何だかあまりにも静かで逆に緊張感から肩が凝りました。

入社3ヶ月目、不穏な空気が漂う

今まで自分は小規模なサイト制作しかした事はありませんでしたが、自分が最初に任せて貰ったのは大規模サイトの更新でした。

前任者が1ヶ月前に辞め、引き継ぎで自分が担当する事になりました。

案件担当ディレクターはちょっと性格に難があり、誰に対しても常に喧嘩越しでした。

そんな調子で、毎日50件程クライアントとのメールのやり取りがありました。

担当ディレクターは仕事が遅く、クライアントからそれを指摘するメールも良く飛んでいました。

その時点でプチ炎上していました。

クライアントからの更新の内容が良く分からず、ディレクターに確認しても、

は?
何言ってるか意味わかんない。

と逆切れされて困惑しました。

こんな調子が毎回続くので次第にディレクターが怖くなっていきました。

聞くとキレるし、聞かないと分からないし、どうしたらいいんだ、、

次第にその狭間にストレスを感じる日々。

少しでもミスがあると席にきてキレる。
誰も会話しない環境の中、会社で会話するのは担当ディレクターにキレられる時だけです。

自分は出来る!
その為に今日まで勉強して実績を積んできたじゃないか。

そう思って気合で耐えました。
今までの経験上、気合こそが美徳だと思ってここまできたのです。

うつになった原因

ある日、自分が行った更新内容の報告に不備がありました。
作業内容は合って居ましたが、報告に漏れがあったのです。

本来ならば報告の仕方をディレクターに確認し、ディレクターもまた確認してくれることを期待していましたが、そのような人間関係も築けておらず、お互いフォローしあう関係性が出来ておりませんでした。

クライアントからクレームが来ました。
日々、ディレクターとクライアントで人間関係が築けていればこんな事態にならなかったでしょう。

ディレクターに怒鳴られました。
あんたのせいで間違ったんだからね!
あんたのせいで代表がクライアントに謝罪に行くんだから!

そこで部署で緊急ミーティングが開かれ、経歴の状況を報告しました。

自分の報告の間、ディレクターはニヤニヤしながら自分を見ていました。

取り返しのつかない大変な事をしてしまった。。
自分のせいで、、
申し訳ございません。。

部署のメンバーとも話さないので、相談出来る相手がおらず、毎日一人で案件の心配を抱えていました。

その日以来、自分が仕事で何かをやらかしてないか不安な毎日を送るようになりました。

家にいる時も案件が心配でいてもたってもいられない。

夜も途中で目が覚め、食欲もない。
身体が重く、他に抱えている案件にも支障が出るようになり、土曜日に出勤する。

ある日ふと涙が出てきました。
もう、消えたい。

自分は出来ると思ってたけど、出来なかった。

自分の理想とする自分と現実のギャップに耐えられなくなりました。

情けない。恥ずかしい。

メンタルクリニックへ行く

こんな時どうしたら良いのだろう?
藁にもすがる思いで近所のメンタルクリニックを予約しました。

心配して付き添いで元彼氏が来てくれました。

先生が何を喋っているか言葉が理解できなかったけど、診断は
中度のうつ病。すぐに休息が必要である。
と下されました。

すぐって、、無理だよ。
案件はどうなるの?
しかもこんな診断書を会社に提出するのは恥ずかしいよ。

色んな偉い人に相談する

月曜日、部署のリーダーへメンタルクリニックへ行った事を相談し、うつ病になっている事を伝えました。
情けなくて泣きました。

休職は、マネージャーにも相談してね。
との事で、マネージャーとも会議しました。

休職する人もたまにいるけど、みんな戻ってこないんだよねぇ。
あとね、薬は飲まないほうがいいよ。

こんなアドバイスをされました。

自分は1ヶ月で戻ってくる。
と伝えました。
こんな病気、薬を抜いた状態ですぐ戻ってきてやる!

そして休職へ

休職にあたり、自分の担当案件を色んな人に引き続きました。
その度に承認のハンコを押して貰うのが申し訳なかったです。

すぐには休職できず、1ヶ月はこの状態で働きました。
夏なのに、風呂にも入らずタクシーを使い帰ってました。

又、この頃には毎日寝た気がしませんでした。

会社では隣の席の先輩に
うつ病なのによく電話とれるね。
と言われました。

そしてついに休職しました。
良くなったり悪くなったりを繰り返しつつ
薬は今も飲んでいます。

うつ病は誰にでも起こる。
そして治るまでは長い時間がかかる

うつ病に対する理解が広がって欲しいと、今は思います。